バルコニー日和

のんびりと過ごす日々のよしなしごと

れもんちゃんのこと

セキセイインコのれもんちゃんが亡くなりました。

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2022年7月27日の朝。14歳3か月でした。

早朝からリビングで仕事をしていた夫が、いつものように鳥かごの布を取って「れもんちゃん、朝よー」と声をかけたところ、カゴの下にうずくまっていたのです。

 

夫が大声でれもんちゃんを呼ぶ声にびっくりして跳び起き、慌てて行ってカゴの下でぐったりしていたれもんちゃんを抱き寄せました。

水を飲ませようとしたけど見るからにもうだめなのがわかって、抱っこしていると、そのまま眠るように目を閉じました。

 

つい数か月前までは人間換算で110歳を超える老鳥ということが信じられないくらい元気だったれもんちゃん。クチバシも足もつやつやで童顔で、標準より10gも軽いサイズも相まって、いつまでも中ビナみたいでした。

今年の4月に体調を崩してからは飛べなくなり、最近はぴっとりとわたしにくっついて眠るのが日常だったので、いつもどおり甘えて寝ているのとまったく同じ感じ。

頭では理解していたものの、亡くなったことを受け入れるまでがつらかったです。

 

これまで実家で飼っていた鳥たちは実家の庭に埋めたのですが、母に電話して相談したところ「わたしたちが死んだらこの家もどうなるかわからないし、なによりれもんちゃんは特別な子だから、ちゃんとお葬式して火葬してあげたら?」とのこと。

 

れもんちゃんは、怪我で休職して実家に帰っていた14年前に、わたしのためにと母が買ってくれた子です。いま考えても安すぎる、破格の1,290円。

当時実家で飼っていた別のインコのえさを買いに行き、ふとセキセイのヒナを覗いたところ、母のところにちょこちょこっと寄ってきたのだそうです。家に連れて帰る車中も怯えることなく「こんな動じないインコ初めて」と母に言われていました。

これまでに飼った犬や鳥たちのなかでもいちばんの甘えん坊でいちばん人懐こくて、いちばんの長生き。実家でいっしょに暮らしたのは数年間でしたが、母にとっても思い入れが深い子でした。

 

いまだに母がよく言うのが、縁側の戸を全開にして母が洗濯物を干していたときのこと。

わたしがうっかり鳥かごを閉め忘れて出かけてしまい、れもんがかごの外にいたのです。広い縁側の戸が全部開いていたので、普通のインコなら広い場所を求めて庭に飛んでいくのに、れもんは外にはまったく興味を示さずに母のところへ飛んできてずーっとまとわりついていたのだとか。

『黄色いものがずっとまわりを飛んでいました。気を付けて!』

と連絡をもらって肝を冷やしたのが昨日のことのようです。

 

休職中はダラダラ過ごしていたわたしですが、れもんちゃんがいるおかげで昼まで寝ていることはなくなりました。

毎朝えさと水を交換してあげないといけないので必ず起きて世話をして(その後寝ることもあったけど)、遊ぶというよりも甘えるのが好きな子だったので毎日くっついていました。

 

わたしのあとをいつも歩いてついてきて、放鳥中にわたしがれもんちゃんを他の家族に任せて移動すると洗面所やキッチン、果てはトイレの前まで探しに来ることも。放鳥時間は朝と夕方と決めていたけど、コロナ禍で在宅勤務が始まってからは、わたしの姿が見えると出して出してと騒ぐので、手に乗っけたりパソコンの周りで遊ばせたりしていっしょにテレワークもしていました。

WEBでの全社会議中に「ちゃぷちゃぷちゃぷちゃぷ…!」と鳴き出して(水浴びのことをちゃぷちゃぷと言っていたので覚えてしまった)

「インコちゃんがおうちにいるんですか?」と上司に聞かれたことも。

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夫と暮らすようになってからは夫がメインで世話をしてくれて、わたしはもっぱら甘えさせる係。

朝はリビングから聞こえてくる夫の「れもんちゃん、朝よ~。どうしてそんなにかわいいの?こんなかわいいこ見たことない!」という親バカ発言で目を覚まし、寝室まで夫がれもんちゃんを連れて来てくれるのが日課でした。

時には寝室までれもんちゃんがちょこちょこ歩いてきて、わたしに早くくっつこうとして必死で首を伸ばすのがかわいくてかわいくて。

その後は手の甲に乗っけたり、抱っこして甘えさせるのが定番。毎朝30分から1時間は遊んでいた気がします。

 

ここのところ、もともと軽い体重がさらに減ってしまって心配していたのですが(病院にも相談して高カロリーなえさを食べさせたり薬を変えたりもしていました)、本人(本鳥?)は亡くなる直前までとっても元気そうでした。

亡くなる前日はわたしがテレワークだったので、昼間からブローチのようにわたしの胸に張り付いて甘え、夜も寝る時間を過ぎてもかごの中で逆さまになったりかごの出入口の前で呼び鳴きをしたりしていたので「仕方ないなぁ…」と出してあげ、ひとしきり甘えさせました。

20:30を過ぎても甘えまくっていたので無理やりかごに押し込んだのが21:00前。際限なく甘えるのも中に入りたがらないのもいつものことでしたが、翌朝に亡くなってしまったので、あのとき無理に押し込まないでもう一度だけでも出してあげればよかったな……と、それだけが心残りです。

それまでにもさんざん甘えてたし、えさ箱からごはんを食べてちょっとでも体力をつけてほしかったし、就寝時間(19時)を大幅に過ぎていたから早く寝かせたかったというのはあるんだけど……それでもやっぱり後悔してしまうものですね。

 

長くなってしまったので葬儀のことなどはまた書きます。

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