バルコニー日和

のんびりと過ごす日々のよしなしごと

れもんちゃんのお葬式

れもんちゃんが亡くなったことを受け入れたあと、まず考えたのは「これからどうするか」でした。

母のアドバイスもあり、できれば火葬してどこかのお墓に入れてあげたい。

 

れもんちゃんを孫のようにかわいがってくれていた義父母も、すぐに家のお墓がある霊園や、近隣のペット霊園を調べてくれました。残念ながら家の墓地にはペット用の合祀墓はないとのこと。

 

住んでいる市でもペットの火葬をしてくれるので電話して聞いてみたところ、まずは預けてから、決まった日にちでの合同火葬になると言われました。その後は市の慰霊碑に埋葬してくれるそうです。希望すればお骨の返却も可。

相談した市の方はとても感じがよかったけど、可能なら立会いで見送りたかったので、ペット用葬儀会社を探すことに。

 

いくつかの会社に電話で相談して、家から比較的近く、手厚く対応していただけそうなところに依頼することにしました。

お願いしたのはケンユーペットセレモニーさん。

 

葬儀は翌日に行うことになりました。

朝、スタッフの方が迎えに来てくれるまでに以下のものを準備。電話での相談時に、必要なものやいっしょに入れられるものを教えていただけたので助かりました。

・えさ(好物のえん麦多め)

・小松菜(大好物)

・バナナ(皮を食べるのが大好き)

・れもんちゃんの写真数枚

・花束(葬儀には足が悪くて行けないけどせめてお花を、と母がお金を出してくれました)

・れもんちゃんへのメッセージカード(お花についていたカードに夫とひとことずつ書きました。れもんちゃんが字を読めるかは別として)

 

車で斎場まで送っていただき、手続きをして火葬場へ入ると、れもんちゃん用のミニ祭壇が! 持って行った写真もさっそく額に入れて飾られていました。

お花は「花束のまま置きますか?短く切って飾りますか?」と聞いてくださったので、短く切っていただいてれもんちゃんのまわりに飾りました。
家族だけの時間もたっぷりと取ってもらえて、最後にもう一度抱っこすることもできました。

れもんちゃんは羽もふわふわのまま、いつもわたしの手の中でうっとりしているのと同じ顔で、いまにも起きて遊びだしそう。

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火葬中は個室の待合室で待機。思い出ノートが用意されていたので夫がれもんちゃんのイラストとメッセージを書いていました。意外とうまい。

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収骨もしましたが、れもんちゃんは小さすぎて拾うのも一苦労でした。やっとのことでちいさい壺に入れて、れもんちゃんの写真入りチャームのついたオニキスの数珠で袋を飾って。

れもんちゃんの写真は4枚持って行ってぜんぶ祭壇に飾っていただいたのですが「どの写真が一番お気に入りですか?」と最初に聞かれたんですよね。チャームにしてくれるからだったんだ!と、渡されて初めて気付きました。嬉しかったです。

 

お墓について聞いてみたところ、今回伺った場所ともうひとつ、市内のお寺の中にもあるとのこと。

「お寺のほうは緑に囲まれて気持ちいいし、他の動物さんもたくさんいるから寂しくないと思いますよ」と言われましたが、夫は「れもんちゃんは他の動物さん知らないし、ママ(わたし)さえいれば満足な子だからどうかなぁ……」と。

埋葬はしなくてもいいし、するとしてもずっと後、気持ちが落ち着いてからでも、と言っていただけたので、しばらくは家に置いてそのあと考えようということになりました。

 

帰りは最寄りの駅まで送っていただいたのですが、事務所からスタッフの方が何人も出てきて、深々とお辞儀をして見送ってくださいました。

 

わたしたちにとってはかけがえのない家族でも、知らない人から見たらただのちっちゃな小鳥。

親身に対応してくれ、泣きじゃくるわたし達を急かすことなく待ち、丁寧にれもんちゃんを送ってくださった葬儀社の方々にはほんとうに感謝です。

 

その日の夜には夫の両親からメッセージ付きのプリザーブドフラワーも届きました。れもんちゃん色のを送りました、と電話で仰っていたとおりの黄色い可愛いアレンジ。

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前にさとみさんにいただいたれもんちゃんそっくりのブローチも骨壷袋にくっつけました。れもんちゃんのお気に入りだったので。

 

この数日間は「何でいないの?」と事あるごとに泣いてばかりですが、義母も母もれもんちゃんのために泣いて寄り添ってくれたこと、夫もいっしょに(というかわたし以上に)悲しんでくれていることで、気持ち的にとても助けられています。

れもんちゃんと遊んでくれた友人たちがくれた言葉も嬉しくて、みんなに愛されてれもんちゃんは幸せだったなぁ、と改めて思います。

 

毎朝甘えさせて昼間もいっしょに(?)テレワークして夕方も遊んで、出かけるときはいつもれもんちゃんを心配して、毎日天気予報をチェックして室温調整して。

14年とちょっと、生活の一部というより真ん中だったので、れもんちゃんの不在に慣れるのにはまだまだ時間がかかりそうです。

 

セキセイインコとしては規格外に小さかったくせに、平均寿命の倍は生きてくれて、ずっとわたし達を幸せにしてくれていたれもんちゃん。

 

そういえば、夫とけんかした時もよくれもんちゃんに助けられたなぁ……怒ったり落ち込んだりしていても、れもんちゃんを見るとつい笑顔になってしまうので。

れもんはかすがい、と冗談でよく言っていました。これからけんかした時どうしよう。

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(れもんちゃん、知らんがなって言ってそう)