①の続きです。
夕食前に離れのお風呂に入ってさっぱりし、用意されていた浴衣に着替えました。
浴衣と下駄で佐原の街並みをそぞろ歩きしつつレストラン棟へ。
チェックインしたレセプションの奥がレストランになっています。
酒蔵を改装した建物なので、ライトは酒蔵を模っているのだそう。
日本酒を使ったカクテルがおすすめとのことで、食前酒は日本酒と桃を使ったカクテルに。
お料理は地産地消を意識しているそうで、千葉県の食材がふんだんに使われていました。
味はもちろん、目にも美しいお料理の数々でした。
とうもろこしのムースはひまわりみたいなお花をかたどっていて特に可愛らしかったです。
メインの黒毛和牛のやわらかさも忘れられません。
日本酒はあまり得意じゃないのだけれど、せっかくなので地酒「すいごうさかり」の生酒もいただきました。
よく考えたらお部屋の冷蔵庫にインクルーシブの飲み物がたくさんあるのだからお部屋で飲んでもよかったのだけど、お料理と合わせたかったのでよしです!
〆のごはんはうなぎ茶漬け。せっかくうなぎの有名な佐原に来たのにうなぎを食べていなかったので、いただけて嬉しい。ふっくらしていて美味でした。
お部屋に帰ってからは離れのお風呂にまた向かい、置かれていた酒粕ボールを湯船に入れてもう一度のんびり浸かりました。檜のお風呂と半露天の五右衛門風呂を行ったり来たり。お風呂好きにはたまりません。
夜は外の音もそれほど聞こえて来ず、思っていたよりもよく眠ることができました。
朝はまたレストランへ。
和食の朝食でしたが、これがまたとても美味しかったのです。
新鮮な地元野菜たっぷりのサラダにおぼろ豆腐、「ものすごい鯖」(というらしい)の塩焼き、麹と卯の花の入ったほんのり甘い卵焼き。
汁物は粕汁かお味噌汁が選べて、おかわりもできました。
コシヒカリのごはんもおいしく、昨夜いっぱい食べたからおなかすかないかなと思っていたのが嘘のようにあっという間に完食でした。
朝ごはん後は佐原の町をしばしお散歩したり、チェックアウトの12時までのんびりと過ごしました。
コーヒーを飲みに立ち寄った『珈琲玉澤』さんは舟めぐりもできる小野川のほとりに建つ布団屋さんをリノベーションしたカフェで、開放感がありとってもおしゃれ。
コーヒーもおいしくて居心地のよいお店でした。
珈琲玉澤 | Coffee TAMAZAWA | 千葉県香取市佐原の自家焙煎珈琲店
ホテルに戻る途中で古書店の武雄書店さんに吸い寄せられ、文庫本を一冊購入。
ちょうど半額セールをしていて、50円で古いエッセイを手にすることができました。
木〜日のみ営業されているそうです。
最後に立ち寄った「オガワ薬局」さんはわたしたちが泊まったYATA101号の真前にあり、ふらっと入ってみたのですが、なんと明治19年創業の超老舗でした。ご先祖は伊能忠敬の侍医だったそう。現在の8代目店主のお父様は日本に初めてペニシリンを持ち込んだ軍の薬剤師だったとか。
なんでも鑑定団に出したという古い看板を見せていただいたり、お話を伺うだけでも面白く、聞き入ってしまいました。
つくづく、歴史のある町なんだなぁ……と実感。
NIPPONIAのチェックアウトの手続きは朝食後にレセプションで行なっているので、12時に部屋を出るときには鍵を部屋の中に残して電話を入れるだけでOK。
ぴかぴかの綺麗なホテルも大好きだけど、急な階段や軋む廊下もアトラクション感覚で楽しめる古民家ホテルの宿泊、なかなか乙なものでした!
今回わたしたちが泊まった商家のYATA以外にも、穀蔵や元料亭などいろいろな建物があるので、次は別のお部屋に泊まってみたいです。