今週のお題は「読書の秋」。
子供のころから、本は書店で買う前に図書館で借りる派でした。
買ってしまえば場所も取るし、整理整頓が大の苦手なのでできれば気に入ったものだけを身の回りに置きたい。本は読んでみないと気に入るかどうかがわからないので、まず図書館で読んで試せるというのはとってもありがたいシステムです。
これまた読みたいな、と思ったら購入して何度も繰り返し読みます。
本屋さんにカフェが併設されているところも増えていますよね。最初に見つけたときはなんて夢のような場所!と嬉しくなりました。大好きなコーヒーを飲みながら本を選べるなんて幸せ。
図書館では新刊は見つけにくいし、逆に発行から時間が経っていると本屋さんにはなかったりするので、図書館と本が読めるカフェ、どちらも愛用しています。
最近は世の中の事情もあって旅に出る機会が減った分、旅気分が味わえる小説やエッセイをよく読んでいます。
旅をした気分になれるお気に入りの本をいくつかご紹介しますね。
『イギリス海岸』木村紅美さん(小説)
イギリス海岸といえば岩手県花巻市の北上川。宮澤賢治が名付けた場所です。
岩手を舞台にした優しい雰囲気の短編集で、読むと岩手に行きたくなります。
『旅屋おかえり』原田マハさん(小説)
訳あって旅に出られない人の代わりに旅をする「旅代行」を請け負うアラサーの元タレントの物語。さまざまな出会いがあるなかで、ほっとあたたかい気持ちになれる小説です。旅代行なんて仕事があるなら私もしてみたい。
原田マハさんのお話はどれも面白いけど、中でもお気に入りの一冊です。
『ときどき旅に出るカフェ』近藤史恵さん(小説)
カフェも旅も大好きな私にはツボなお話!
元同僚がはじめたカフェに偶然立ち寄った37歳の主人公。世界各地を旅行して出会ったいろいろなスイーツが提供される素敵なカフェです。ちいさな事件がちょっとずつ起きて、謎解き要素もあって引き込まれます。
旅に出たい気持ちとカフェに行きたい気持ちの両方が高まってしまう小説。
『美しいものを見に行くツアーひとり参加』益田ミリさん(エッセイ)
40代のうちに行きたい場所、見たいものへの憧れを叶えるためにいろいろなツアーにひとりで参加する著者。北欧のオーロラ、ドイツのクリスマスマーケット、フランスのモンサンミッシェルなど、一度は行ってみたい場所ばかり。文章も読みやすく、自分も一緒に旅している気分になれます。
『旅ドロップ』江國香織さん(エッセイ)
江國さんは初期の小説「きらきらひかる」や「ホリー・ガーデン」などの透きとおる印象のお話が大好きで、一時はまった作家さんです。
旅先でのちょっとした心のゆらぎや好きなものを彼女特有のみずみずしい文章で綴った、まさに”ドロップ”という表現がふさわしい印象のエッセイ集です。
個人的には、眠れない夜にぱらぱらめくるのに最適。石田ゆり子さんのエッセイと並んで深夜に出番が多い一冊です。
おすすめを書いていたら読書欲が高まってきてしまいました。
今夜はなにを読もうかな。