JR東海の「推し旅キャンペーン」。
TAKARAZUKA STAR EXPRESSと称して、宝塚星組の公演とのタイアップが始まりました。
コラボしているのはわたしのご贔屓、星組の礼真琴さんの退団公演。
新幹線内限定で聴けるジェンヌさんのトークや壁紙プレゼント、車内限定で応募できるチケットプレゼントまで! チケットが取れなくて四苦八苦しているため、藁にもすがる気持ちでチケットプレゼントに飛びつくことにしました。
応募のためのコンテンツを取得するためには、位置情報と速度測定で一定以上の速度を検知する必要があるとのこと。つまり、新幹線がある程度の速度を出すくらいの距離は乗らないといけないということです。
こだまの停車駅は東京、品川、新横浜、小田原、熱海……となっています。
新横浜までだと速度制限で応募できない可能性もあるとのことで、一番近くて小田原か熱海。
今回は、念のため熱海まで行ってみることにしました。
土曜日に思い立って翌日曜に出発だったので、新幹線に乗ること以外はまるっきりノープラン。
唯一、熱海梅園の梅まつりが最終日らしいので見ようかな、と思っていたくらいです。
当日は(ちゃんと応募できるかな)と、ちょっと緊張しつつこだまに乗り込みました。
午前中用事があったので、東京駅を出たのはお昼ちょっと前です。
まずは新幹線Wi-Fiに接続し、品川を過ぎたあたりから速度測定にチャレンジ。
新横浜までは速度が出ない可能性があると書いてあったのに、なんとすぐに速度測定OK。
チケット抽選に必要な壁紙のダウンロードとアンケート回答まで、新横浜の手前で無事に済ませることができました。
目的を達したので新横浜で降りちゃってもいいかな?とも一瞬思ったのですが、新幹線の指定席を購入していたので予定どおり熱海まで向かうことに。
熱海駅に到着すると、多くの人でごった返していました。
熱海は再生に成功した観光地としても有名ですが、10年前くらいの寂れていた時期が信じられないくらい。熱海銀座は歩くのも大変なほどの賑わいでした。
小腹がすいていたので、まずはお昼ごはん。
静岡おでんが食べられるスタンド風のお店を見つけたのでさっといただき、ひと駅電車に乗って来宮駅へ。駅の近くの来宮神社にお参りしてから梅園に行くことにしました。
来宮神社はとっても立派な神社で、カフェもあちこちにあります。
観光地の神社としての洗練されっぷりはさすがだな、と来るたびに思います。
樹齢2000年を超える大楠のそばの「茶寮 五色の杜」で抹茶と練り切りのセットをいただきました。
梅をかたどったものとうぐいす。どちらもふっくりしていて可愛くて、こし餡の甘さが優しい。
この日は3月とは思えないほどの暑さで、木陰をわたる風が心地よかったです。
その後は坂道をのぼり『熱海梅園』へ。
入口近くの梅はもう散りかけていたけれど、まだまだ見頃の木も多く、香りも花もたっぷりと楽しめました。
園内に温泉の足湯があったので足を浸して歩き疲れた足を休めました。
足湯というとぬるめのお湯が多い印象なのですが、熱海梅園の足湯はかなりあつあつ。
梅を眺めながらしばらくのんびり足を休めました。
梅園をひと回りしたあとは、バスに乗って『起雲閣』にも立ち寄りました。
かつては邸宅だったものを旅館にした建物で、いまは旅館としての役割も終えて一般公開されています。
旅館だった頃は太宰治や尾崎紅葉、谷崎潤一郎などの名だたる文豪の御用達だったとか。
和風と洋風が混在していて、特に、ステンドグラスが美しいアールデコのサンルームや、どっしりした暖炉のある英国チューダー様式の洋間、諏訪の片倉館を思わせるおしゃれなローマ風風呂などの『洋』の部分が魅力的です。
窓から見える和風庭園も美しく整えられていて、お部屋からの景色もすてき。
「泊まりたい……」と思わず呟くと、案内係の方に「ですよねぇ」と笑顔で同意されました。
ですよね!
館内のカフェでお茶を飲んでひとやすみ。
熱海駅までは30分ほどの道のりを歩いて戻りました。
途中、大好きな生しらすを食べ歩き用に売っているお店を見つけて小休止。
透明のカップに生しらすとたまごとおくらとのりが入っていて、混ぜ混ぜしていただきました。
お昼前に熱海に着いて、16時には帰りの新幹線に乗り込んでいたあっという間の小旅行。
ノープランでも意外にいけちゃうものだな、と味をしめたのでまた行こうと思います!