バルコニー日和

のんびりと過ごす日々のよしなしごと

灼熱のひまわりとラベンダー畑

いちめんに広がる花畑、というシチュエーションが大好きなわたし。

ひたちなかのネモフィラや小湊鐵道の菜の花畑など、お花めぐりの旅はいつも心浮き立ちます。ひたちなかは有名になりすぎて花よりも人に酔いそうなレベルですが、それでもお花のきれいさに惹かれて何度でも行きたくなります。

 

この季節ならば、まずは定番のひまわり。

そして、ずっと憧れていたラベンダー!

 

ひまわり畑には毎年何度か行っているものの、ラベンダー畑はこれまで一度も見たことがありませんでした。

 

以前、夏に南仏プロヴァンスを訪れた際、現地ガイドさんにお願いしてプロヴァンスをあちこち回ってもらったことがあります。

ラベンダー畑をリクエストしてワクワクして向かったら、なんと数日前に刈り取られたばかり。殺風景なラベンダーの丘を前に、お土産屋さんで幸運のシンボルだというセミの形のアロマストーン(ラベンダーオイル付き)を買って帰ったという切ない思い出も。

 

今回は、千葉のおいしいパンが食べられるお店目指してドライブに行った帰りに、ひまわり畑とラベンダー畑に寄ることになりました。

 

ひまわり畑があるのは「佐倉ふるさと広場」。

印旛沼のほとりのせいか湿気がすごく、車を降りた途端に車内に戻りたくなるほどでしたが、ひまわりは風車に映えてとてもきれいでした。

とはいえ、やはり暑すぎて早々に退散。

7月初旬、まだ梅雨も明けていないのに34℃を叩き出した日で、風も熱風にしか感じられずそれはもうしんどかったのです……。

 

そんな中でも元気に咲いているひまわり。

1本100円くらいで摘むこともできてちょっと惹かれましたが、家に持ち帰る頃には萎れてしまいそうなので断念しました。

佐倉ふるさと広場/千葉県佐倉市公式ウェブサイト

 

そのあとは念願のラベンダー畑『佐倉ラベンダーランド』へ。

あまりの暑さに心折れそうではあったものの、ラベンダー畑を見られる機会はそうそうないので寄っていくことにしたのでした。

 

そもそも、ラベンダーといえばそれこそフランスか、日本だと北海道の富良野などのイメージ。

千葉の佐倉でラベンダー畑? と、ちょっぴり半信半疑だったものの、着いてみたら想像以上でした。一面に広がる紫色の花畑は涼やかで、ほんの一瞬暑さを忘れるくらい。

ラベンダーの香りも漂ってきて、まさに天然のアロマ。

 

緑に囲まれているからか、ふるさと広場よりも風がさわやかで心地よかったのもほっとしました。

嬉しくて、自分用のお土産にラベンダーミストを購入。

売店にはラベンダーを使った化粧品やグッズのほか、ラベンダーソフトやラベンダーかき氷も売っていましたが、ラベンダーかき氷を食べている子どもを見ると、シロップの色はどう見てもあざやかなブルー。あれってブルーハワイでは……と一抹の疑問を抱きつつ、憧れのラベンダー畑を後にしたのでした。

 

いつか富良野やプロヴァンスのラベンダーも見てみたいけど、とりあえずは千葉で大満足!

佐倉ラベンダーランドHOME - 佐倉ラベンダーランド

 

八千代の古民家カフェ『Cafe hiyori』で桃をまるごと使ったパフェを食べて熱くなった体を冷やし、帰宅の途についたのでした。

 

そうそう!

ドライブのもともとのお目当ては、「ベーカリーハイジ」さんのパンを使った千葉市若葉区のカフェ『さんびお』さん。

恋する豚研究所のソーセージを挟んだバゲットサンド、とっても美味でした。

帰りには白井市にある『ベーカリーハイジ』さんの店舗にも寄って、抜かりなく翌日用のパンを購入。

ハイジさんのパン、特に『クレセント』という三日月型(カフェさんびおで食べたものはS字でした)のパンはびっくりするほどおいしいのです。

ハイジに始まりハイジに終わる、おいしい1日でもありました。

ベーカリーハイジ | 千葉県白井市にあるパン屋さん。

 

いつか住みたい場所

いつか住みたい場所について、考えてみることがあります。

 

こどもの頃に憧れていたのは、海の目の前、断崖絶壁の上に立つ小さな一軒家。

母が単行本を集めていた『ブラック・ジャック』の影響によるものでした。

あるいはマリー・アントワネットが作ったプチ・トリアノン。これも母が持っていた漫画『ベルサイユのばら』より。

完全にまんがっ子です。

 

大人になったいま現実的に考えると、人里離れた海沿いの一軒家はAmazonなどの宅配を使うにしても、どうしたって不便なので住めないなぁと思います。

 

プチ・トリアノン風の家は今だにあり!だけど、普段使いにはこってりしすぎて落ち着かなそうなので、別荘くらいがいいかな。

南仏に行ったときに立ち寄ったロスチャイルド邸はまさに理想のおうちでした。

ピンクの壁に華やかで愛らしいロココ調の内装、海を望むお部屋に、ばらが咲き誇る小さな庭園。

 

バス停からかなり歩いたので買い物はやっぱり不便そうだったけど、ああいった豪邸は運転手さんや使用人ありきの住まいだと思うので、利便性を考える方がナンセンスなのかもしれません。

 

余談ですが、ロスチャイルド邸に行く途中、地元の人に道を聞いたら「2キロ(ドゥー キロメトル)くらいだよ」と言われたのですが、

ドゥー(2)を友人がじゅう(10)と聞き間違えて「ね! どうしよう10キロだって!」と焦っていたのがおかしくて今でもよく覚えています。 

 

南仏のロスチャイルド邸から眺めるコートダジュールの海 | la carte de voyage

 

ちなみに、ロスチャイルド邸やプチ・トリアノンには憧れるものの、実際住むとなると、一軒家はセキュリティの不安があるのでマンション派です。(変なところで妙に現実的)

 

生まれてからずっと一軒家にしか住んだことがなかったので、一人暮らしを始めてオートロックのマンションに住んでみて、あまりの楽さに感動してしまったのです。

玄関の前まで知らない人が来ることがないなんて最高。お庭の草むしりもしなくていいし。

 

我が家はとくに夫と2人なので、窓がたくさんある広い一軒家はひとりでいるとちょっと怖いんですよね。

さらに、親戚が3階建ての家で老後登り下りで苦労しているのを見ているので、もし一軒家だとしても平家がいいなぁ……と思っています。

 

いま住んでいる街は、程よく都会で程よくのどかで、とても気に入っています。

 

少し歩けば大きな川もあるし歴史ある街並みも広がっていて、かつ都心まで20分足らずで行ける。駅まで徒歩10分もかからないのにとても静か。

駅ビルもあって買い物には困らないし、外食好きなわたしには美味しいカフェやイタリアン、フレンチなどがたくさんあるのも嬉しい。

 

ここまでいいとこあるかな?というほど気に入ってはいるのですが。

 

海の近いおうち、都心の閑静な住宅街(幸田玉さんの『小石川の家』みたいな)、リゾート地の見晴らしのいいマンションもいいかも……など、夢は広がります。

 

歩いて行ける範囲においしい個人経営のカフェとおいしい定食屋さん、イタリアンかフレンチ、お花屋さん、小さくてもいいからショッピングセンターと駅があって、お散歩できる水辺や緑の散歩道があれば完璧。

 

夢は膨らむばかりです。

 

いまの家がほぼ理想的な場所にあるのでなかなか難しいけど、夢見るのは自由かなと。

 

たとえは10年後。

どうしているかな? と考えるだけでわくわくします。

満開の小岩菖蒲園へ

花菖蒲がきれいな季節です。

 

花菖蒲とあやめと杜若(かきつばた)、どれも違いがよくわかっていないわたしですが、きれいならとりあえずなんでもよし。

『いずれあやめかかきつばた』という諺があるように、区別がつきにくいものらしいですし。

 

関係ありませんが、かきつばたと言えば在原業平の『から衣きつつなれにしつましあれば……』の折句を思い出す方って多くないでしょうか? 

中学校のときに習った伊勢物語の東下りの段。か、き、つ、ば、た、の言葉遊びが面白くて、いまでも強く印象に残っています。

 

まあそれは置いておいて。

日曜の午後。ドライブの途中、小岩の菖蒲園に立ち寄ってきました。

運転していた夫は「え、小岩? 歩いてでも行けるのに……」などと言っていたのですが、その時点でお目当ての場所を2つほど回ったあとで、レンタカーの返却時間までおよそ2時間。

もうちょっとどこかに行きたいけどあまり遠出はできないし、ちょうどよさそうな距離の菖蒲園に寄ってもらうことにしたのでした。

 

行ってみたら、嬉しいことに花菖蒲が満開!

その日は6月半ばながら日中は30度を超す暑さでしたが、着いたのが夕方だったため涼しい風が吹いていて、菖蒲鑑賞にぴったりなさわやかさでした。

菖蒲園まつりのキッチンカーも引き上げたあとだったらしく、人出も少なめ。

小岩菖蒲園まつり 江戸川区ホームページ

ゆっくり見たかったのでかえってよかったです。

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京成線の線路をバックにたくさんの菖蒲が咲き誇っていました。

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近くに住むようになって4年近くになりますが、菖蒲が満開の頃に来たのはもしかして初めてかも。

 

ちなみに、きれいな花を咲かせる花菖蒲と、端午の節句に入る菖蒲湯の菖蒲はまったく違う植物と聞いてびっくりしたことがあります。

花菖蒲はあやめ科、葉菖蒲はサトイモ科なんですって。ややこしすぎる。

 

菖蒲だけでなく、紫陽花の花もたくさん!

どれも満開で、綺麗に咲いていました。
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前はあまり興味のなかった紫陽花ですが、ここのところ惹かれるようになりました。

白いアナベルや秋色紫陽花など、いろんな紫陽花を見かける機会が増えたからかも。f:id:emilin_balcony:20240621175420j:image

 

花菖蒲と紫陽花をたっぷり楽しみ、車を戻すまでの残りの時間は、近場の干潟で夕日の海を眺めて過ごしたのでした。

 

◼️小岩菖蒲園アクセス

公共交通機関を使う場合、小岩菖蒲園は京成線の江戸川駅が最寄です。小岩駅からだとバス利用。市川からだと市川橋を渡って歩いて行くこともできます。

小岩菖蒲園 江戸川区ホームページ

幅広外反母趾の靴選び

いきなりですが、わたしは靴を選ぶのが本当に大変です。

 

足のサイズ自体は23.5センチで標準的なものの、足幅(ワイズ)が3Eとけっこうな幅広。

しかも長年無理してパンプスなどに足を押し込めてきたせいか外反母趾もひどい。

 

かつてアシックスウォーキングで計測をしてもらった際、担当してくれた店員さんは測る前

「みなさんだいたいご自身のことを幅広って仰るんですが、日本人女性は実は足幅が狭い方が多いんですよ」

とにこやかに言っていらしたのに、実際測ったら「あ、広めですね……」となったのは忘れられません。

 

気に入った靴を試し履きしても、足が痛くならなかったことがほぼないという哀しみ。

もっと困るのは、お店では大丈夫かなと思っても、買って帰って履いてみたら痛くなってしまうこと。

もう何足それでダメにしたことか……。

 

ミュールは特に鬼門で、試し履きの段階では大丈夫だと思ったのに、1日履いたら足が激痛に見舞われて1週間ほど歩けなくなってしまったことも。

整形外科の医師曰く、指先が圧迫されたせいで神経痛を引き起こしたのでは?とのことでした。

切ない夏の思い出です。

 

 外反母趾用と謳っているブランドの靴を試してみたり、オーダーシューズを作ったり、シューフィッターのいる百貨店で選んでもらったり。

いろいろと試してはみたものの、木型が合わなかったり、サイズが合ってもデザインがイマイチだったりして、しっくりくる靴にはなかなか出会えず。

 

スニーカーを履くことも多いのですが、出勤時やおしゃれして出かける時は、もう少しきちんとした靴を履きたいのですよね。

 

そんなわたしの靴選びのポイントは、とにかくひたすら履いてみること。幅広用や外反母趾用となっていても、自分の足に合うかはわからないので。そして、ポインテッドトゥは諦める。これも肝心です。

 

以前から気に入っているのはレペットのバレエシューズ。

柔らかくて履きやすいのですが、底が薄くてたくさん歩くと足の裏が痛くなるので中敷きを入れて履いています。

そろそろ買い足したいけど、お値段がどんどん上がっているので気軽に買うにはちょっと勇気が必要になってきました……。

 

夏場は、去年出会った銀座かねまつのスポーツサンダルを一日置きくらいに履いています。

かねまつはワイズD(細め)が主流で、わたしのような幅広外反母趾族はお呼びではないブランドなのですが、このスポーツサンダルはマジックテープで幅調整ができるのでわたしでも履けるのです。嬉し過ぎて色違いでもう2足め。

TN-240474:サンダル|SHOES CONCIERGE(シューズコンシェルジュ)

 

ルタロンのレザービットバブーシュも、たまたま出会ったのですが履きやすくて愛用中です。色は白。お手入れにはちょっと気をつかうけど、白いローファーにずっと憧れつつ諦めていたのでやっと履けて嬉しい。

 

合う靴が少ないので、これいい!となったものはリピートしがち。

あとは……

革靴ばかりで雨の日に履ける靴を持っていないので、レインシューズで履きやすいものを見つけたいなぁ。梅雨入りもしたことですし。

 

またシューズ試し履きの旅に出なくては。

東急シアターオーブ『BIG FISH』を母と

6月前半の某日。

渋谷にある東急シアターオーブへ母を連れていってきました。

 

お目当ての公演は宝塚。

大好きな、星組の礼真琴さん主演『BIG FISH(ビッグフィッシュ)』です。

わたしは映画やブロードウェイミュージカルは観たことがなかったので、今回の公演がまったくの初見です。

 

https://kageki.hankyu.co.jp/sp/revue/2024/bigfish/index.html

 

著作権の関係で配信や円盤化をしないとのことで、しっかり目に焼き付けなければ!と、いつにない集中力で観劇してきました。

 

母は足を悪くしているので、座椅子付きのカートと杖を駆使してゆっくりゆっくりの歩み。

正直、渋谷まで無事辿り着けるかも心配でしたが、なんとか行って帰ってくることができました!

 

前夜はわたしのマンションに母に泊まってもらい、翌朝は駅までタクシーで。

夫が張り切ってお味噌汁や炊き込みごはんを朝早くからかいがいしく準備してくれました。

とはいえ、炊き上がりが遅くなって炊き込みごはんは食べる時間が取れず。

慌てて『あちちあちち』などと言いつつおにぎりにしてくれたものを持っていくことになりました。

 

JRではグリーン車を選択したのですが、通勤時間帯のグリーン車はやはり混雑。

窓側のひとつだけ空いていた席に母を座らせようと、通路側の席に座っていたサラリーマン風の若い男性に『奥よろしいですか?』と声をかけたら、乱暴に立ち上がり、持っていたPCを席に叩きつけて舌打ちをされました。

朝だからかイライラしていたんでしょうけど、ちょっとびっくり。

そしていくら電車の椅子は硬くないといえど、PCは叩きつけない方がいいと思う。

 

そのあとは、地下鉄への乗り換えで段差にやや手こずったものの、スムーズに渋谷へ。

地下鉄に乗り込んだ際は、何人もの方が席を譲ろうと一斉に立ち上がってくれてありがたかったです。

 

ヒカリエの11階にエレベーターで上がると、カートを押す母に気がついてささっと係の方が寄ってきてくださいました。

「ご観劇ですか?」と聞かれたのでチケットを見せると、専用のエレベーターでロビーまで案内されました。

その後も、バリアフリーのお手洗いへの誘導や席への案内など、終演後まで幾度となく気配りをいただいて「宝塚の劇場も対応いいなと思ってたけど、オーブはそれ以上にすごい! ありがたいね」と母も大感激。

 

前にオーブに来たのはもう10年前の2014年。

アダム・クーパー主演の『雨に唄えば』を、やはり母と観に来て以来です。

その頃の母は足を痛める前で、わたしより歩くのが早いくらいだったので劇場内の階段もものともしませんでしたが、今回みたいな立場になって改めて気づくこともたくさんでした。

劇場の作り自体は階段だらけなので、スタッフの方の対応のきめ細やかさがより際立ちます。

本当にありがたかった!

 

そしてそして。

待ちに待った『ビッグフィッシュ』。

こっちゃん(礼真琴さん)はいつも想像を超えてくるのですが、今回もあらすじを読んで想像していた素晴らしさを軽く飛び越えてきました。

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若い頃と老年(と言っても息子がまだ若そうだからそこまでは老いてはいないはずだけど)時代を行ったり来たりするのですが、話し方も立ち方も、すべてがガラッと変わるので、スイッチの切り替えすごいなぁ……と感心しきり。

歌やダンスが素晴らしいのはもちろんのこと、観るたびに魅力もアップしているような。

 

他のキャストもみんな素晴らしくて、自然にストーリーに惹き込まれていきました。

人魚や魔女も登場するファンタジー色の強いお話なのですが、親子の愛や夫婦の愛、ひいては生き方についてなど、いろいろなことを考えさせられます。

 

1幕最後のプロポーズ場面でのデュエットは、ぱあっと一面が黄色い水仙の花で埋め尽くされてとても綺麗でした。

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幕間には、係の方にご案内いただき2階ホワイエの『THEATER BAR』へ。

 

母の希望でスパークリングワインを購入しました。母にはドーナツも。

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2幕も堪能し(泣ける……!)、終演後は余韻に浸りながら、ヒカリエのおすしやさんでお寿司をもりもり食べて帰りました。

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「おすしってお腹すいてなくても食べられちゃうのよねー」とにこにこの母。

歳をとっても元気でいる秘訣はやはりしっかり食べることなんだなぁ……と実感です。

 

次の宝塚観劇は、星組本公演の『記憶にございません!』かな。

また母にもがんばって歩いてもらわなきゃ!

 

【あすつく】もっともっと、自由なあしたへ

鹿沼聡美さんの著書『自由なあしたをつくるレシピ』略して”あすつく”が発売されました!

つくり始めから極細々とお手伝いをさせてもらっていたので感無量。

 

※画像クリックでBOOTHの販売ページに飛びます※

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内容のよさはもちろんながら、書籍製作のプロである聡美さんの夫のむねぴ氏の力もあって、書籍としてのクオリティがまずすごい。

表紙は吸い付くような触り心地のよさだし、本文も別冊レシピも紙質や捲りやすさまで考えられていて、つい手に取りたくなります。

手にするひとのことを考えた、こういうちょっとしたこだわりも嬉しいです。

 

そしてそして、内容も、こんなに盛り沢山でいいの? というくらい充実しています。

薬膳&分子栄養学の知識やご自身の経験を活かして、栄養の講座を開いたり、かんたんでおいしいお料理レシピ、ライフマネジメントなどを広めている聡美さん。

彼女のこれまでが、ぎゅっと凝縮して綴じ込められています。

タイトルに『レシピ』とあるとおり、聡美さんご本人が紆余曲折を経てたどり着いた、彼女自身のレシピ=秘訣がたくさん。

 

食に向き合うようになったきっかけから、食事の取りかたや食材の選びかたなど。

更にそこから、自分のこころへの向き合いかた、心地いい人間関係のつくりかた、などなど。

 

まずは食を整えて身体とこころの土台をつくり、自分らしくいられる場所をつくっていった過程がていねいに記されています。

別冊として、とっても使えるかんたんおいしいお料理のレシピ帖まで!

ちなみに、表紙含め書籍内の写真はすべて聡美さん自身が撮影されています。写真がきれいでおしゃれなのも魅力のひとつ。

 

そして、本書で聡美さんが繰り返し書かれている、一番伝えたいこと。

それは『自分で選び、決める』こと。

 

書かれているのはあくまで聡美さんが見つけた、聡美さん流の『レシピ』であって、ヒントにするのはいいけれど「これが正解」と頼り切るものではないということ。

大事にするのは、まずは自分がどうしたいか。

それぞれの自分らしさを見つけていくのが、それぞれの『自由なあした』をつくっていく、ということです。

 

わたしは聡美さんのオンラインサロンに発足当初から入っているのですが、聡美さんの好きなところのひとつとして『まっすぐ』というのがあります。

ここぞと思ったことには気の済むまで取り組むし、いいことはもちろん、心のモヤモヤや葛藤すら(もちろん言える時に、言える範囲で)正直に伝えてくれる方なんですよね。

そんな、嘘のない、いい意味での不器用さが好きで、だからこそ聡美さんの言葉は易しいのに響くんだろうなと感じます。

 

自分で選んで、自分で決める。

そのための『レシピ』がたくさん散りばめられた一冊です。

 

なお、別冊お料理レシピ帖はキッチンに常備しておきたいレベル。

わたしはここのところ、グルテンフリーのふんわりたまご蒸しパンをせいろでつくるのにはまり中です。

 

購入はBOOTHから。

booth.pm

 

★余談★

そうそう。

わたしなぞがどこを手伝ったのかと言うと、書籍のタイトルのアイデア出しやコラムの選定、QAページの原稿などです。あとは最後に梱包もちょっぴり。

提案したタイトル『桐生に生まれて』は瞬時にボツになりましたが、いま思えばボツでほんとによかった……!

プロジェクトメンバーと何度もカフェで集まっての打ち合わせ、学園祭の準備みたいなわくわく感があって楽しかったなぁ。

有楽町で純喫茶モーニング★喫茶ローヤル★

有楽町駅前、東京交通会館地下の喫茶店『ローヤル』。

 

そういえば昔からずっとあるなと思っていたら、なんと創業は昭和40年(1965年)とのこと。

東京交通会館の竣工が1965年なので、ビルができた当時からあるということですね。正真正銘のレトロ喫茶です。

禁煙(吸いたいひとには喫煙可能なスペースあり)になっているので、タバコを吸わないわたしにもありがたいお店です。

 

学生時代から宝塚観劇の合間などによく行っていましたが、最近ではモーニングでの利用が多め。この日も、日比谷での仕事の前に立ち寄りました。

 

有楽町駅を出て、交通会館の階段を降りればすぐにローヤルの入り口です。

ステンドグラスに大理石の壁、赤い椅子など、雰囲気抜群で入る前からわくわく。

モーニングサービスは平日の8:00〜10:30限定。

コーヒーか紅茶に厚切りのトースト、ゆでたまご、サラダがついて700円です。(2024年5月現在)

蒸し暑い朝だったのでアイスコーヒーを注文しました。

トーストに添えられているのは、懐かしのマーガリンといちごジャム。

マーガリンなんてこんなときくらいしか食べなくなってしまったかも。

ローヤルの紙コースターには『ROYAL』の文字と王冠マークが描かれています。

 

店員さんは白髪の男性が多く、リアル執事感を楽しめるのも醍醐味です。

なんでも50代〜70代の男性ばかりだとか。

 

観劇友達とあーだこーだ言いながらわいわい過ごしたり、こうやってひとりで朝のひとときを楽しんだり。歴史が長い分、思い出もたくさん。

 

ついつい長居してしまいそうになるのを堪えて、仕事へと向かう朝でした。

 

片隅のシャンデリアもひそかに好き。